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アイルランドのダメなところ [アイルランド的小咄(雑学)]

これはルームメイトのノルウェー人とも前に話したんだけど。

せっかくここ数年経済活動が活発で、おそらく国民総生産(?)、何というのか忘れてしまったが、とにかく国としてのもうけが大きく増加したであろう国なのにもかかわらず、インフラの計画性がないこと。合ったとしても、非常に短期的視点にとらわれていて、この先の長い計画で行動していないこと。そこが問題だと思う。

何よりも長期的視点にたつ教育から、予算を大幅にカットしている国の国民が言うのも何ですが、政権のよりいっそうの安定や、国民の人気取りのためとかに、LUASなんて交通機関を作って、「よくやった!」と自画自賛してどうする。LUASとは、要はちんちん電車、すなわちトラム、ドイツ語ではシュトラッセンバーン、つまり路面電車に過ぎない。

ダブリン市内は交通渋滞が激しいので、ということで「バスよりも便利、時間通り」なのかもしれないが、所詮路面を走っている時点でバスとほとんど一緒じゃないですか。そして路線が少ないから、焼け石に水。乗ったことないので(爆)、都内に唯一残った市電のようにそれ専用のところを走ってるのかもしれないが、少なくとも街中では道路を走っている。

確かにダブリンはヨーロッパの都市の例に漏れず、歴史のある街だ。大きな街としてはヴァイキングが9世紀に作ったから、それ以来のものが現在の都市の地下に埋もれていることは分かる。でも、1200年の歴史のある(つまり8世紀に作られた)京都にも、オリンピックの時には無理矢理でもアテネ、そして何よりローマ以来の歴史あるロンドンなんか1世紀も前に、地下鉄を作ってるじゃないですか。後先まで考えたら、あんな路面電車でお茶を濁していても、たいした解決にはならないと、外国から来た人間は思うのだが。

確かに路面電車の方が遙かに安上がりで、しかも短期間にできるでしょう。でも、この先さらに増えるであろう交通量をどうするつもりなのだろう。ダブリンのシティー・センターはかなり壊滅的な渋滞だと思うのだが。

さらに、一言付け加えるならば、その街中の渋滞を避けるためのバイパスを造ったのはいいが、あれってタラの丘をちょっと横切っているんだっけか? ともかくあのあたりの歴史的遺跡を一部破壊している、という話で、問題になっていたはずだ。タラの丘は、中世初期やキリスト教以前の歴史、あるいは神話に興味がない人にとっては、ほとんど何にもない、羊がのんびり草を食んでいるところかもしれないけれど。歴史的遺物は、自然と同じである程度は保護、保存すべきではないか? 仮にもかつての「首都」(いろいろな意味で問題ある表現であるのは分かっている)なのに。

京都の駅ビルみたいなもんだね。まったく。人様のことは言えませんが。


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