ひゃっほー [映画。漫画。]
買ってしまいました。今週で授業が終わるので、終わったら見る。映画館で一回見ているが、映画館の時はジェット・リーを見るのに忙しく、話として楽しめなかったので、ってヤバイよな。でも日本語版でないのが、ちょっと残念。
↓これは日本版ですが。1月まで待てなかったので、イギリス版を。まだ袋も開けてません。開けたら止まらなくなりそう。っつうか、こんなところにいなければわざわざ買ったりなんかしなかったろうな、と思うとちょっと自分が悲しい。
ダニー・ザ・ドッグ DTSスペシャル・エディション (初回限定生産)
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2006/01/13
- メディア: DVD
ちなみに、ジェット・リーはほほえみがよろしい、という私にとっては、中国制作以外では『ロメオ・マスト・ダイ』の次に好きになった映画である。『ロメオ』と違うのは、こっちは英語がぺらっぺら、ってことで。やっぱり『ロメオ』のちょっと舌っ足らずな英語の方が萌える。ただ今作の方が、実は誰も死ななくて(身近な人は)しかも結構さらっとしたハッピーエンドなので、観賞後の気分はこちらの方がよい。しかし40には見えないよなぁ。場面によっては10代とかでもよろしい。
11月の新刊漫画達・又 [映画。漫画。]
本当に院生の留学生なのでしょうか。そうです。でも読みたいものは読みたいのです。
出たのね、2巻。話は進んでいるのか進んでいないのか。1巻しか読んでないからどういう方向に進むのもよく分からないが。タイトルからするとひょっとして最後はアメリカ大陸に? そういう成功物語でいいのか?!(ここまでほぼ妄想)
12巻か・・・。8巻ぐらいから(もっと前から?)話がだんだん重くなっていくので、ある程度決着が付くまで1回ずつしか読んでいない。始めのころは軽快なノリだったのにな。風呂敷広げすぎな気もしなくはないが、ひょっとして前巻までの話の決着が付いて「完」ってこともあり得る。だとしたらちょうどいい具合の風呂敷なのかもしれないが。まあ、そこまで行くにはあと数巻は費やさないと終わらないだろうけど。留学終わるころに完結してたら、うれしいな。一気読みの楽しさが。
彼女は主人公の元に返ってきてくれるのだろうか・・・。
表紙ないのね。なるしまゆりは夏に突然はまった。大人買いしてしまったし(大人だけど学生だから本来やっちゃいけないのよね)。絵が微妙なんだけど(同人上がりの人らしい)、設定と世界観はまあわりと好きな方。始めから結構大風呂敷だけど、たためるのかどうかちょっと不安はありますが、まあ、始まったばっかりだしね。
Irish Times より [雑記(徒然なるままに)]
お昼ご飯食べながらの流し読みなので、正確ではないが、気になる記事2点。
1,今年の冬の長期予想。
イギリスの「気象庁」か、「気象予報士」の予報によると、異常な寒さになる、ということらしいが、アイルランドの「気象庁」的にはちょっと意見が異なるようで。ヨーロッパ「中央気象庁(?)」は今年の冬は比較的寒くない、という予報らしいのだ。長期予報は大西洋の北西部の海面温度だか、まあよく分からないんだけどそういうものなどを使って予報するそうで、まあ、記事のオチとしては、長期予報はむずかしっ! ってことですな。どっちに転ぶかは実地で体験します。今週末、木曜から土曜にかけて、very,very cold ってことには変わりがないようだし。ひょっとしたら雪、ってやっぱり書いてあるし。あ、高いところで、とも書いてあったか。アイルランドの高地って(くすっ)。明日は本格的な冬のコートを出して、耐えられるかどうか試してみる。寒さ対策は、上着だけではない、ということが身にしみて分かった今日この頃。
2,「保守主義」の新教皇勅書(?)
ベネティクトゥス、えーと、何世だったっけ? 16? まあいいや。ともかく彼が、「イタリアで最もラディカル(急進的なのか合理的なのかよく分からないが)な」アッシジに対して、自治権を縮めるようにいってきたそうな。アッシジの修道士達は三つの権威に従うこと、一、地元の管轄の司教、二,ヴァティカンの枢機卿一人、三,イタリアの司教の団体(正式名称分かりません)。現代の修道会ってどうなってるのか分からないのだが、今でも教皇直属で、司教の管理は受けない、ってかたちなのかしら? もしそうだとしたらすごいこと言ってるな。でも、不勉強にしてこのような命令が出たのが「保守的な」教皇、という言説がよく分からない。だいたい新聞ちゃんと読めてるのか微妙だし。というわけで、解説請い願う、ぽん吉ちゃん。
また無駄遣い [買ってしまった本]
おもしろい本を見つけて、それを少しずつ読んでいるから買う必要なかったんだけど、これをアマゾンに頼んだ時は必要だなぁ、と思っていたんだよねぇ。3週間ってでかいなぁ。ちなみに、必要に迫られて買った本は「買ってしまった」訳ではないのでここには書かない。というか、今更書くと恥ずかしいぐらい基本的な本・・・。
カンブリア紀の怪物たち―進化はなぜ大爆発したか シリーズ「生命の歴史」〈1〉
- 作者: サイモン・コンウェイ モリス
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/03
- メディア: 新書
高校の科学の選択では地学をとっていました。中1の時の希望は天文学者でした。数学の現実にであうまでは・・・。そんな私の最も好きな時代は、節足動物の天下、カンブリア紀。ちなみに節足動物の天下の次に軟体動物の天下が来るらしい、地球の歴史ってステキ。
以前買ったものの続編。そのうち読む。そのうち死にそうに何もかもイヤになったら読む。
上記の本のさらに続編。これもそのうち読む。岡野玲子はどこまで原作に依っているのかな?
CDも買ったのよ。中島みゆき初期3名作品(と私が勝手に思っている)。日の短い真冬にいろいろな意味で涙流しながら聞くよ。秋と冬には中島みゆき。春にはスペシャルズ。夏にアース。季節感無い国では、季節を感じるのは重要よね。
無くてちょっと不便なもの [雑記(徒然なるままに)]
昔々、10年以上も前に来た時は、単に見なかっただけかもしれないが、ともかく日本のものどころか中国のものすらほとんど見なかった、ダブリン。小さくて、暗いアジアン・マーケットに、瓶の形は同じ、台湾製の醬油があるぐらいで、あとはへろへろになったもやしが、どさっと置いてあったりするような感じだった。
今はもう、まず前なら見なかった中国人が、一杯歩いてるし、一杯働いてるし、結構大きなアジアン・マーケットもあって、日本製の醬油もミリンも、カレールーも、こんにゃくも、豆腐も、うどんも、納豆も、ポッキーも、梅干しも、羊羹もあるし、日本大使館の隣にあるスーパー(大学から一番近い)には、「何度も霜にあたっちゃったからちょっと干した感じになっちゃた」ような大根や、白菜、青梗菜、椎茸、日によってはもやし、豆腐(紙パックに入ってるけど)、キッコーマンの醬油も売ってる、とっても暮らしやすい国になった(物価高騰を除く)。まあ、逆に東洋人に対する人種差別も増えたんだろうけど。
で、こんな感じだが、今のところ無くてちょっと困ってるものがあるのだ。無くてもとりあえずすっごく不便、というわけではないんだが。
1,料理酒
街中のアジアン・マーケットには、1リットルとか1升の瓶はあるんだが、あんまりポン酒は飲まないし、そんな瓶を抱えて帰ってくるのも鬱なので、買ってないんだが、日本の、安っぽい料理酒、って書いてあって、ペットボトルに入ってるようなヤツ、はないのね。そのうち買ってしまいそうだけど、瓶を。そして夜中に瓶抱えて飲んでるかもしれないけど・・・。
2,おろし金
これはちょっと不便。豚の生姜焼き作る時とか、鮭でも焼いて食べるか、これで大根おろしが付けば・・・、って時に使えないとね。生姜焼きの時は根性で生姜をみじん切りする。限界あり。大根おろしは、2年食べられない、ということで。まあ、あじの干物もないし、このわりと湿度の高い冬に鰯とかそれらしい魚を買ってきて、一夜干しする気もないので、大根おろしはなくてもいいよ。
ちなみにルームメートの中国人にとって無くて困っているものは、うどんを打ったり、餃子を作ったりする時に使う、麺棒であるそうだ。
別にここにずっと住む訳じゃないから、問題ないんだけどね。結構特殊なものを使ってたんだな、と思ってみた。
なんだかなぁ [雑記(徒然なるままに)]
結婚はおめでたいことでもあるし、それ自体になんの文句もありませんが。
結婚し終わったあとから報道が(ネットニュースで見る限り)、「紀宮様」から唐突に「黒田清子さん」に変わったのが、気持ち悪い。まあ、「○○様」の名前を私は知らない、昭和天皇の末娘は、私にとっては「島津貴子さん」な訳だから、当然のこととされているんだろうけど。
披露宴の席も、なんか変だ。天皇ご一家の椅子だけ他の人たちと違う。少なくとも写真を見た限りでは。他にも違うものがあったのかもしれないけど、あれって変じゃないか? それとも黒田さんちの席の椅子も違ってたなら、主役の親族の椅子は違う、ってことで納得してもいいんだが。明らかに「階級」がある感じがして、今の日本にとってはそぐわない。
ところで内親王の場合、庶民になったら戸籍もゲットできるのかな? 選挙権も被選挙権も? 今まで「差別的に」得ていなかった人権すべて回復されるのかな? 36歳からスターとして、年金もらえるのかしら? それともちゃんと20歳から年金払ってるのか? この辺、法律ちゃんとしてるんだろうな? ま、所詮他人事ですが。「庶民」としてこれから先、テレビや新聞などでさらされない生活が出来ることを、祈ります。
今日のご飯シリーズ [雑記(徒然なるままに)]
違うところに書いているのだが、ここにも書いておこう。
朝食 常にクリームチーズ塗ったトースト2枚、紅茶
・10/28 昼食 ペンネのボロネーゼ /夕食 白菜とがんもどきもどきの味噌煮込み、炒り豆腐
・10/29 昼食 食べてない /間食 カップ麺 /夕食 炒り豆腐、みそ汁
・10/30 昼食 アイリッシュ・フル・ブレークファースト風 /夕食 炒り豆腐
・10/31 昼食 ペンネのボロネーゼ /夕食 豚のマスタード焼き
・11/ 1 昼食 カレー炒飯 /夕食 回鍋肉風
・11/ 2 昼食 ペンネのボロネーゼ /夕食 野菜炒め・キムチ風
・11/ 3 昼食 焼きうどん/夕食 鳥の照り焼き丼、野菜炒め・キムチ風
・11/ 4 昼食 レタス炒飯/夕食 ラムのトマト煮クスクスかけ
・11/ 5 昼食 納豆ご飯 /夕食 回鍋肉風
・11/ 6 昼食 チキンカレー(レンジでチン)/夕食 羊のトマト煮クスクスかけ
・11/ 7 昼食 お好み焼き /夕食 豚肉と茄子の醬油焼き
・11/ 8 昼食 炒飯・キムチ味 /夕食 羊のトマト煮、茹でジャガイモ(2個)
・11/ 9 昼食 トマト系のペンネ/夕食 麻婆豆腐
・11/10 昼食 煮麺/夕食 親子丼
・11/11 昼食 ホットドッグ/夕食 麻婆豆腐
・11/12 昼食 茹でソーセージ・茹でジャガイモ・茹で人参、トマトとアボガドのサラダ/夕食 ラザニアとピザ
・11/13 昼食 納豆ご飯/夕食 麻婆豆腐
・11/14 昼食 お外でたっかいサンドイッチ/夕食 ラムとズッキーニのトマトにクスクスかけ
両親へ、ということでちゃんと食べてますよ。しかも基本的に自炊です。外で食べるよりは安いはず。買い物は十日に一遍。そろそろ行かないと。前回、大きな買い物に行ってから実は2週間以上経っております。細かいものは寮内のコンビニですましているが、そろそろ限界かな。あと二日は行かないけど。
そろそろ鍋にしたい季節です。タラと白菜と豆腐なら近くのスーパーで買えるので、やろうと思えばすぐにでも出来るのです。ふっふっふっふ。ポン酢は常備。
『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』 [映画。漫画。]
先週の土曜日のことだが、見てきたよー、ウォレスとグルミットの最新長編。しかも映画館デビュー作品。邦題は上記のようで、来年春公開予定だそうだ。こちらでのタイトルは、『Wallace and Gromit: The Curse of the Were-Rabbit』。ええと、ウサギ男の呪い、とでも言うのでしょうか。もうすでに、ウサギが出てくるのね、と確認できてしまう。
これの前に「前座」として『マダガスカル』のペンギンたちが出てきた。これは見てないのでどうかな、と思ったが、結構おもしろかった。しかし、最新のCGアニメーションのあとにクレイ(粘土)アニメーションを持ってくるとは。ぎくしゃくした動きに始めちょっと違和感を持ってしまったではないか。始めだけ。『ウォレス』も少しだけCG使ってたな。
ヒロインの声はヘレナ・ボナム・カーター。ティム・バートンのアニメーション(『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』っぽい)『Corpse Bride』にも声で出演しているので、今最も「旬」っぽい。後者は、旦那なのかパートナーなのか知らないが、ともかく最愛の人が監督だから、ってこともあるのだろう。ジョニー・デップも声ででてるし。バートン・ファミリーか。
『ウォレスとグルミット』見てきた、と言ったら、ドイツ人もアイルランド人も声をそろえて「あれはいい映画だ」と。なんだ、ウォレス・ファンって結構いるのね。
今回は話が長い分だけ、今までよりもよく練られた脚本でした。敵役あり、大どんでん返しあり、二人の友情あり、いつもよりもよく頑張ったグルミット、ちょっとぽろりとさせるところもあり(グルミットの丹誠込めて作ったキュウリ(?)が・・・、のところのグルミットの顔が・・・)、ラブあり。相変わらず一声も発せず、目だけで演技(?)するグルミットは最高でした。「害虫は殺さず人道的に扱ってね」っていう映画?
わーい [雑記(徒然なるままに)]
ええと、少し前に焦ったことを書いたが、誤解であったことが判明。論文の締め切りは、2年丸々終わったあとの11月、ということでありました。ということで、しっかり2年間掛けてじっくり研究できることが分かったので、一安心。検証不足&とんでもない英語で論文、という状況にならなさそうです。少しは。
ということで何となく今日はまったりとした日曜日を過ごしてしまった。たぶんやや焦った状態で、巻き進行したほうがいいのは分かっているんだけどね。せっぱ詰まらないとやらない性格なのはよく分かっているので、今回ばかりは余裕で進行させねば。ということで別に今までの状態を遅くしてはならないわけだが、まあ、ともかく今日はまったりしてしまったわけで。脳の活動を止めてしまったのだな。明日から回復するかどうか不安だ。
こう考えると私は5月病にかかりやすそうな人間なんだが、かかったことはない。今だったらかかりそう。これから1週間お休みくれる、ってことになったら、そのあと学校に行かなくなりそうだ。歩いて5分なのに(笑)。というのは想像で、たぶんそうなったらやっぱり行くんだろうな。私の登校を促すもの、それは自分の金で授業料を払った、っていう事実か。長い長ーい院生生活(横道にそれまくりだから)、すべて「自費だ・・・」ってことでがんばったのだ。自分、よくやったぞ。というわけで、趣味は節約になったわけだが、テレビの「節約生活」みたいなことはしません。節約するために脳の全活動を捧げるわけにはいかないのだ、と、要は凝り性ではないので逃げ口上を高らかに叫んでみる。
ちょっと壊れた。
「ケルト」とは? [学問]
アイルランド、なので「ケルト」の話は書くべきかな。
ここでの話はあくまでアカデミックにおける「ケルト」であり、もっと細かく言えば歴史学、さらにあまり情勢を知らない人間である私であるから、もっと細かく分類すべきであるならば、アイルランド中世史における「ケルト」の話となる。
ここまで「ケルト」という言葉にはすべてカッコをつけてきたが、これが中世史におけるこの言葉の扱いを示している。つまり、この言葉には微妙な意味合いが含まれており、一般名詞としては扱えない、ということである。端的に結論を言ってしまえば、「ケルト」という言葉が学問として成り立つのは、言語学に於いてだけである。ケルト語派、つまりスコットランド語・アイルランド語とウェールズ語・ブルトン語の二派に分けられる、インド・ヨーロッパ語族のうちの一つのカテゴリー、としてである。(言語学を学んでいるわけではないので、細かい単語の使い方が間違っている可能性があります。ごめんなさい)
もう一つ、この「ケルト」が学問上使われる場合がある。それはいわゆる「ケルティック・リバイバル」に関する問題である。この辺も実はかなり不勉強でよく分かっていないのだが、近代、アイルランドの独立運動が高まるにつれて、アイルランド土着の文化、言語を守っていこう、という、ある種のナショナリズム運動が盛り上がった。この動きを扱う場合である。アイルランド語の普及に取り組むゲーリック・リーグが創設されたのも、この運動の一部である。
ケルティック・リバイバルについてはこれを参照。
今、いわゆるちまたで言われている「ケルト」的なものは、ほとんどすべてこの時に再創造されたものである。つまり、少なくとも中世初期に於いては、「ケルト」的なものは、無かったと言える。それは、近代における「想像」の産物なのだから。
アイルランド人は「ケルト」人か、これもケルティック・リバイバル以降の概念と言えよう。少なくとも中世に使われていた古い形のアイルランド語には、「ケルト人」という語はない。彼らは自分たちのことを「アイルランドの民=アイルランド人」と呼んでいたのであって、「ケルト人」と呼称したことはないのである。「ケルト人」という言葉を使ったのは、古代ギリシャ人であり、彼らにとってのバルバロイの一種族を表したに過ぎない。
それ故に、歴史学では軽々しく「ケルト」という言葉は使わないし、敢えて使う必要があればカッコ付きにするか、言語学の言葉としてのみ使う。中世初期に関しては、すべて「アイルランド」という言葉を使用する。研究対象の時代の人間自身が、自らのことを「アイルランド人」と呼んでいるのであれば、それは現在の「アイルランド共和国」と同じ地域を完全に表しているのではないが、それでも彼らが使用せず、おそらくは認識すらしていなかった「ケルト」という言葉を使った時点で、それは学問としての歴史学ではなくなり、トンデモ歴史学になってしまうのである。
トンデモなんだが、日本でもアイルランドでも何年も平積みされている、すごい本。読み終わった瞬間投げ捨ててしまったが・・・。
現在「ケルト」という言葉にはいろいろな意味が付与されており、またそれがそれぞれの人によって千差万別である、ということである。それでも何となく理解できるものもある。「ケルト音楽」と言われるとなんとなーく、エンヤとかダニーボーイとかが浮かぶ。でも「ケルト模様」という言葉の意味は分からないし、「ケルトの自然観」とか、なんだかよく分からない。これは、アカデミックの場合ではないので、まったくかまわないのだが。ともかくかなり曖昧模糊とした言葉であることは確かだ。
ただ問題は、イングランド中心史観に毒され、今でもそこから抜け出せないでいる歴史学に於いて、イングランド以外のブリテン島嶼部を言い表す「ケルティック・フリンジ」(スコットランド、ウェールズ、アイルランド、ブルターニュ)に変わる表現がない、ということである。「ケルト語を話すイングランド周辺地域・国」だと、あまりにも説明的すぎる。というか、「イングランド周辺地域」と言っている時点で、イングランド中心史観ではないか!
いつの日か、「ブリテン島嶼部学会」というのが出来るといいな、という夢で以て、終了。