Etchingham, C., Church Organisation... [学問]
4章まで読み終わったところで中間の感想。
序章でこれまでの伝統的な学説(司教を中心とした教会から、叙階を受けていないか、受けていても非常に低いランクの修道院長を中心とした修道院制への移行が起こったのが、アイルランド中世のキリスト教会の発展形態)をバッサバッサと切りまくる様子は興味深かった。また、これまでの先行研究の紹介にもなっているので、非常に有意義。それ以降については、これでもかこれでもかというぐらい様々な形態の史料にいちいち依拠して、それまでの学説を細々と否定していく。が、新しい彼なりの学説がいまいち面白味に欠ける。
ここまで読んだところでは、ある単語一つとってもそれらを簡単に「こういうもんだ」と説明しきってしまうのは危険で、それぞれの単語が使われている史料の、コンテキストに沿って解釈すべきだ、という平凡な知識しか受け取れず。
最後まで読む必要はなさそうだと判断。タイトルから判断するに8章までで終了する予定。それでもあと200ページ。彼の英語のスタイルにやっと慣れてきたから、もう少しスピードアップを望むところ。
そのあとは出来れば司牧関係の二次文献を探す予定。墓地関係はあるのだろうか? これも一応頭の片隅に置いておく。
Church Organisation in Ireland A.D.650 to 1000
- 作者: Colman Etchingham
- 出版社/メーカー: Laigin Publications
- 発売日: 1999/11
- メディア: ハードカバー
墓地関係はやっぱLauwersだよ。ってウチも積読だけどさ。英語でカロリング期ので割りと有名なのあったような気がしたけど…。
by Tkawa (2005-10-09 02:44)
S教授に教えてもらったのがそれ。『墓地の誕生』というタイトルで、アマゾンフランスで探したが見つからず。急いで買う必要もないが。アイルランド関係はこちらでそのうち図書館をあさるつもり。ご教授感謝!
by kimuko (2005-10-09 02:48)
ウチのサイトでも Lauwers 紹介してるから、そこから辿れば?って言ってみたもの、何月にエントリーしたんだったかな…。
by Tkawa (2005-10-09 03:14)