夢枕獏 『陰陽師』 [読書感想文]
これが原作と名を冠した漫画の方が、途中であらぬ方向に行ってしまい、とっても悲しかったので原作の方を読んでみた。
始めのころは漫画の方もほぼ原作に沿っていたのね、という感じ。逆に言えば原作の方は内容を知っていて、しかもちらちら頭の中に漫画の画面が浮かんでくるので、小説の方に没頭はできなかった。漫画の方ではあまりにどぎつすぎる描写は避けていたようで、原作の方を読んでどっきりするシーンもあったが、原作小説とそれの漫画化、の美しい関係がこのころはあったのだな、と思い、逆に漫画の初期のころの雅で妖気の漂う雰囲気を思い出した。あれが12巻まで続くはずだったのに、私の頭の中では・・・。
小説と漫画の決定的な違いは、音、かな。漫画では音よりも視覚でまず捉えるから、音が手書き文字で書いてあったとしても、音としては再現できない。でもこれが小説だと、音がリアルに頭の中に響いてくる。そこが小説のいいところ。
漫画の良いところは、小説ではどうしても説明調になってしまう風景やちょっとした景色、シーンをたった一コマで表現できてしまうこと。これは、まさに漫画家の技術によるものではあるけど。あんまり上手じゃなければ、本人の意図したように読者に読んでもらえないからね。
主人公二人(安倍晴明と源博雅)の掛合は、小説の方がより軽快。
前にも載せたけど。
良いという話だったので [買ってしまった本]
買ってしまった。英語で・・・。読めるのか? 私。
A Game of Thrones (Song of Ice & Fire)
- 作者: George R.R. Martin
- 出版社/メーカー: Voyager
- 発売日: 2003/01
- メディア: ペーパーバック
これが翻訳版。だって文庫がなさそうなんだもの。原書を現地で買った方が安いと思ったんだもん。
新たなファンタジーに挑戦だわ。ああ、ちょっときもい。
パワーズコート・ガーデン [雑記(徒然なるままに)]
というところに行った。元々お貴族さまの邸宅だったところ。残念なのは、大雨降ってたので、びっしょびしょになって、ふるえて帰ってきたことかな。
あとは、邸宅自身は完全おみやげ屋さんになっていて、元々の調度品とかが展示されていなかったこと。庭だけかよ。お庭は、まあ、映画に出てきそうな、ひらひらつけた淑女を紳士が「待ちたまえよ、君」とか言って追いかけそうなところであった。
それよりも。貴族の邸宅のお庭にこんな刈り込みでいいのか? というもの発見。
日本人には明らかにあれにしか見えない。
さらに、日本庭園なるものもある。
それっぽくがんばってるのは分かるのだが、なぜシュロ? 南国の雰囲気たっぷり。
まあそれなりに楽しめたが、撮った写真はこれだけ。風景写真はつまらないね。風景画も嫌いだからさ。