SSブログ

ジェヴォーダンの獣? [映画。漫画。]

聖アッバンの聖人伝を訳しているのだが、なかなか進まない。まだ聖人は天然で、しょっちゅう寝てしまうお子ちゃまだ。

で、ワガママこいて伯父(叔父)である司教聖イヴァールにくっついて、ローマまで巡礼する予定なのだが、今はまだブリトンにいる。そしたら、ある時「形と力がライオンのような、誰も知らない獣」がある街を荒らし中。王が軍隊とともに戦うが誰も勝てず、逆に300人も殺されてしまう有様。

最終的に聖アッバン様が「滅びよ」というと死んでしまうかわいそうな結末なのだが、「ライオンのような誰も知らない獣」というのがまるでジェヴォーダンの獣のようで、あるいは映画『ジェヴォーダンの獣』の獣のようで、すっごく気になった。

「ライオンのような」というのは、恐ろしい獣に対する決まり文句なのかな? しかし、現ブリテン島にいたそんな獣とは、なんだろう。熊? でっかい狼? まあ、聖人伝作者がどれくらい「ライオン」というものを知っていたかどうか、という問題もあって。ローマに巡礼したことがあるなら知っていたかもしれないけど。『ケルズの書』の4福音書作者の象徴の一つであるライオンも、「これはライオン」と思ってみないと、「誰も知らない獣」だもんなぁ。

そういえば唐獅子もライオンに見えないし。明治以前の日本人にとって「獅子」といったら、やはり恐ろしい、強い獣の代表だったのか?

ちなみに映画のネイティブ・アメリカ人役の役者はステキであった。

Vitae Sanctorum Hiberniae

Vitae Sanctorum Hiberniae

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Four Courts Pr Ltd
  • 発売日: 1997/11
  • メディア: ハードカバー

ジェヴォーダンの獣 ― スタンダード・エディション

ジェヴォーダンの獣 ― スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: 日活
  • 発売日: 2002/08/23
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。