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ポーランド移民 [アイルランド的小咄(雑学)]

アイルランドにはポーランド移民、あるいは出稼ぎ、が多いという。たとえ街で見かけたとしても、私にはアイルランド人との見分けは付かないし、彼らがポーランド語を話していたとしても、まったく分からない。ただ、アイリッシュが言うには多いそうだし、実際そういう話もよく聞く。

彼らが多いのは、やはり昨年ポーランドがEUに参加したことが大きいのか、と思い、そのようにルームメイトのアイリッシュに聞いたところ、じつはEU圏内になる前から、比較的ポーランド人はアイルランドで労働ヴィザを取るのが楽であったらしい。急激に経済成長をしているアイルランドでは、労働者は欲しいところであろうし、ポーランド人としてもその収入等から、どちらにとっても願ったりかなったりであろう、というのは分かるが、なぜポーランド?

実は、その主な理由は二つあるそうだ。一つは宗教。どちらも比較的保守的なカトリック教圏。宗教的な理由というのは結構大きいようで、実際に英語学校に来ているヨーロッパ人では、スペイン人やイタリア人がその比重の大きいところを占めている。6月はスペインから14,5歳の子供達が、その後にあるらしいテストのために相当数が送り込まれてくるらしい。「6月はスペイン月」になってしまうそうだ。さらに、3ヶ国に於いては「大家族」、という「古き良き慣習」が共通している、というのもあって、親にとっては安心できる短期留学になるそうだ。

もう一つ、ポーランド人がアイルランドに働きに来やすい理由が、歴史、だそうだ。つまり、両国とも長い間「植民地化」されてきた、という歴史的経緯があって、アイルランドは国として、ポーランドがEUに入る以前から、多く受け入れてきている、ということだ。この話は非常に興味深い。もう少し突っ込んで聞きたかったが、いかんせん私の英語力の限界があって、「へーっ!」という、トリビア的反応しかできなかったのが、非常に残念。

「カトリック」と「近隣強国による植民地化」というのは、アイルランドの国としてのアイデンティティ、その大きな要素であると思う。そのことをふまえてアイルランドの現在を見る、というのも、結構興味深いことであるなぁ、と思った。「植民地化」される側というのは、その傷は深く根強いものだ。と、日本人としては考えなければならない問題でもあるしね。


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コメント 6

知子

全っ然知らなかったです、アイルランドとポーランド。
そういった背景があったんですね。
「6月はスペイン月」も初耳でした。
一人で88へぇぐらい叩きだ出してます。
もっと突っ込んで聞いた折にはまた載せてくださいませ。
by 知子 (2005-12-04 20:02) 

kimuko

>「6月はスペイン月」も初耳でした。

私も多いなぁ、とは思っていましたが、
6月にいたことはなかったので、
知りませんでした。
こういう話ってちょっと面白いですよねぇ。

88へぇ、ありがとうございました。
タモリさんから商品は?
by kimuko (2005-12-04 21:17) 

知子

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by 知子 (2005-12-05 04:53) 

kimuko

>「へぇ~の本」13・14巻

もうそんなに出てるのか・・・。ちょっとびっくり。
by kimuko (2005-12-05 07:50) 

suzukin

私の印象では、アイルランドとポーランドの共通点と言えば
じゃがいも!なんだけど。
ポーランドもじゃがいもしかとれないとか聞いた気が・・・
by suzukin (2005-12-05 13:26) 

kimuko

ではさらに食生活でも違和感がない、と。
重要だよなぁ。
どっちも農業的には寂しいんだね・・・。
by kimuko (2005-12-05 19:29) 

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